他人に振り回されずに自分の人生を生きるには 「ウサギとカメ」に隠されたヒント

「周りに比べて自分は全然できてない」「みんな充実してていいな」
身の回りにあふれる情報を見聞きして、落ち込んだり焦りを覚えたりすることって結構ありますよね。 部活や勉強で友達と比べてしまうこともありますし、Instagramの投稿や、TVの情報から、「こういう楽しそうな人たちと比べて自分は…」と心がざわざわして疲れてしまったり。

このように身の回りの情報・人に振り回されることは、日常ではよくあることです。では、「どうしたら他人に振り回されず、自分の人生を生きることができるのか」を考えてみませんか。まわりに左右されずに自分の人生を生きるには、「ゴール」を見ているかどうかが大事だと言われます。今回は有名な「ウサギとカメ」から学んでいきたいと思います。

【目次】
・ウサギがカメに負けた本当の理由とは
  ウサギは「カメ」を見ていたが、カメは「ゴール」をみていた
・私は「周り」を見ているか「ゴール」を見ているか
・人生におけるゴールを見定める

ウサギがカメに負けた本当の理由とは

「ウサギとカメ」といえば、有名なイソップ童話です。誰しも子どもの頃に、一度は聞いたことのある話ではないでしょうか。ウサギとカメが、山の頂上まで、競争だ!とかけっこをします。ところが、うさぎは途中、昼寝をしてしまいます。その隙に、カメが山頂まで先にゴールをするというお話です。

なぜ、足の速いウサギが、のろまなカメに負けてしまったのか。それはウサギが油断して昼寝をしたからです。そのあいだにも、カメはコツコツと着実に歩みを進め、ついには、ウサギを追い越して先にゴールをすることができました。ここから、油断することなく、コツコツ努力をすることが大事だと、子どもの頃に教わったものでした。

しかし、この話をよく考えてみると、ウサギが負けた本当の原因は別のところにあったとも考えられるのです。それは何かというと、ウサギとカメでは「見ているところ」が違ったのです。ウサギは「カメ」を見ていましたが、カメは「ゴール」を見ていました。

「カメ」を見ていたウサギはノロノロとやってこないカメに、「自分とあいつでは実力の差は歴然だ。あいつは自分に勝てっこない」と思い、「しばらく昼寝してから、また走っても楽勝だ」と休んでしまったのです。

それに対してカメは「ゴール」を見ていました。 だからこそ、歩みはゆっくりでしたが、歩みをやめることなく、最終的に足の速いウサギに勝つことができました。 もし、カメが、「ウサギ」を見ていたとしたら、ウサギが昼寝をしているのを見て安心し、「じゃあ、自分もここらで.…」と休んでしまったかもしれません。

ウサギとカメの見ているところの違いが、このような結果を生んだとも言えるのです。

私は「周り」を見ているか「ゴール」を見ているか

相手に惑わされることなくゴールをしっかり見定めて、努力をすることが大事ということが、「ウサギとカメ」から学べます。

私たちもついついウサギのような思いになっていないでしょうか。例えば、大学受験のとき。行きたい大学を決め、志望校を目指して一生懸命勉強をします。高校3年になると、定期的に学校や予備校で模試を受けるようになり、志望校への合格率がABCDで判定されます。Aは合格率80%以上、Bは60~80%、Cは40~60%、Dは、20~40%、といった具合です。

3年の始めから本格的に勉強を始めた人は、夏休み頃に結果が出始めます。そして、模試の結果は、なんとA判定。そうすると「お、なんか楽勝だな」と気持ちに余裕が出てきます。ところが、ここで油断をすると大変です。

部活に入ってる人の多くは、夏に部活を引退し、そこから本格的に受験勉強を始めます。なので夏の間は、部活勢は、まだ成績がのびません。しかし、A判定だと浮かれていると、部活勢はどんどん追い上げの勉強をします。そして、知らないうちにどんどん差を縮め、受験直前の年末や年明けごろに、ぐんと成績があがります。

周りと比べて判定結果に安心していると、いつの間にかどんどん距離をあけられ、焦って本気を出した頃には間に合わず涙をのむ…ということがあります。人とばかり比べていると、誰かを追いかけている間は努力しますが、相手に勝った途端に安心して努力をしなくなってしまいます。

これは、大学生活でも、仕事でも、人生全体にも当てはまることかもしれません。人生には色々な競争があります。大学受験や就職活動、商品開発や、出世競争…その時、自分の「見ている先」はどこにあるでしょう。

つい私たちは周りと比べて、一喜一憂してしまいます。周りが自分よりよくできると、落ち込んだり、やる気を失ったり。反対に自分が人よりできていると、得意になって努力をおろそかにしたり。気づくと周りに振り回されがちです。

もし、ゴールを見ずに周りばかりに目が向いていたなら、カメに負けたウサギ同様、残念な結果に終ってしまうかもしれません。

人生におけるゴールを見定める

もう一つ大事なことは、肝心のゴールとは何かがハッキリしているかということです。

このように言った経営者がいます。人生は大海原に漕ぎ出す船のようなもの。ゴールがないとは、つまり大海原に出るのに向かう先が決まっていないということ。行く先の定まっていない船は、いったいどこに向かうのか。むやみに、船を走らせていたら、その先にあるのは、漂流か難破でしょう。これでは、うまくいくはずがありません。

もし、ゴールが定まっていないとしたら、それはカメしか見えていないウサギと同じで悔しい思いをすることになるかもしれません。子どもの頃に学んだ「ウサギとカメ」の教訓は、コツコツ、一歩一歩、努力を重ねることの大切さでしたが、努力はゴールがハッキリしていてこそ、努力してよかったと思えるものなのです。

ビジネス書の大ベストセラーであるスティーブン・R・コビーの『7つの習慣』にも、いくら頑張って努力しても目指すところがずれていたら、結果は自分が求めてたものと違うものになってしまう。また、目指す先が決まっていないと、かけた努力が時間の浪費になると指摘されています。

コツコツ頑張ってどこへ行くのか。人生のゴールをきちんと定めることが、努力が本当に生きる道なのです。

まとめ

他人に振り回されず自分の人生を生きて満足できるかは、「周り」ではなく「ゴール」を見ているかどうかが大事です。それを「ウサギとカメ」の童話は教えてくれています。そして、人生における「ゴール」がハッキリしているかどうかも重要なことです。「人生のゴール」を知ってこそ、コツコツ重ねている努力も活かされます。 そのゴールとは何かを学んでいきましょう。L大では「人生のゴール」について学べる動画をYouTubeで配信していますので、そちらもチェックしてみてくださいね。

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