「ソシャゲ離れ」はなぜ起こる?ゲームも恋も大学生活も!?楽しみが退屈に変わるメカニズム

ツイッターでもトレンドワードになった「ソシャゲ離れ」。数多くのゲームが制作され順風満帆かと思いきや、ソーシャルゲーム(略してソシャゲ)業界が苦戦を強いられていると言われます。なぜ「ソシャゲ離れ」が起きるのか。実は、ソシャゲだけではなく恋でも大学生活でも「離れ」のメカニズムは同じです。今回はそのメカニズムを学びましょう。

目次
1.「ソシャゲ離れ」は同じことの繰り返しに疲れることが原因 
2. 楽しいのは最初だけ つまらなくなる未来が見えてうんざりする

「ソシャゲ離れ」は同じことの繰り返しに疲れることが原因

「ソシャゲ離れ」の前に、ソシャゲがなぜここまで普及したのかについてお話しします。慶応大学特任准教授も務めるプロデューサーの若新雄純氏によると、ソシャゲはパチンコと同じ仕組みになっており、ゲームそのものの面白さや新しさよりも、ゲームにハマってやめられなくなるように作られているからだと言います。
いわゆる中毒性があるということですが、それならなぜ「ソシャゲ離れ」が起きるのでしょう。

スマホはコントローラーが充実していないので、パズルや選択式の似たゲームが多い。10~20タイトルをやるぐらいまではハマる快感があってのめり込んでいたかもしれないが、ゲームそのものが革新的なものは少なく課金も大きくなるので『同じことの繰り返しだ』となって立ち止まる。パチンコもある日突然やめる人がいるように、このパターンに飽きてきたのでは

若新雄純 AbemaTV/『けやきヒルズ』より

Twitterでも、「金で殴るの疲れた」「ソシャゲ引退」「爆死続きで疲れた」など、飽きたという叫びが数多く投稿されています。どんなに刺激的で夢中になったゲームでも、同じことの繰り返しだと気づくと、気持ちも冷めてしまうということですね。

楽しいのは最初だけ つまらなくなる未来が見えてうんざりする

ドイツの哲学者ショウペンハウアーはこういいます。

願望はその本質からいって苦痛である。願望が達成されると今度はたちどころに飽きが来る。目標は見せかけにすぎなかったからである。所有は魅力を奪い去ってしまう。そうするとまたしても願望や欲求が「装い」を新たにして出現することになる。

ショーペンハウアー著 西尾幹二訳『意思と表象としての世界』,2004,中央公論新社

難しい言葉が並んでいますが、身近な例で言うとこうです。スタバの新作フラペチーノが発売されたとなれば、「飲んでみたい」とわくわくします。そして、その味を初じめて体験したとき、「美味しい!」と満足感は最頂点に達します。けれど、次の日もまた次の日も同じ商品を飲むとなればどうでしょう。どんなに美味しくても「たまにならいいけど毎日はいいわ」とさすがに飽きてしまうのではないでしょうか。ショウペンハウアーはこれを「苦痛」と表現しています。

食べ物だけではありません。ゲームも新生活も「楽しい!」と感じるのは初めの頃だけです。だんだんと当たり前になり、やがてつまらなくなっていきます。そして、また次の楽しみを求めますが、「装い」が変わるだけで中身は変わりませんので、やがてそれも飽きてしまいます。それを繰り返すうちに、結局、また同じことになるなと気付いて、「もういいや」と心が離れてしまうのです。

これが「ソシャゲ離れ」のメカニズムです。わたしたちが楽しいと感じるのは最初だけでやがて苦痛へと変質してしまいます。ということは、私たちは一瞬しか楽しみを感じられないということになりますよね。それではあんまりだ、何か解決策がないだろうかと挑んだのが哲学者たちです。今後、少しずつピックアップして紹介したいと思います!

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